走り始めたばかりの人から、よくこんな声を聞きます。
「ゆっくり走っているつもりなのに、すぐ息が上がってしまう」
これ、本当に多くの人がつまずくポイントです。
頑張って走り出したのに、5分も持たずに足が止まる。
そして自分は走るのに向いていないと感じてしまう。
でも原因は体力だけではありません。
多くの場合、そもそものペースが速すぎることが大きな理由です。
走るのが苦しい人ほど、ゆっくり走るほうが長く続きます。
なぜ走るとすぐ息が上がるのか

走り出してすぐ苦しくなるのには、ちゃんと理由があります。
体力がないからだと決めつける前に、まず原因を切り分けてみましょう。
ペースが速すぎる
一番多いのが、自分で思うより速く走っているケースです。
走り始めは体が軽く感じて、つい飛ばしてしまいます。
でもその速さは長く続けるためのペースではありません。
たとえば30代で運動を再開したMさんは、最初の数回はいつも5分で歩きに変わっていました。
ところがペースを半分くらいに落としたら、急に20分走れるようになったそうです。
速く走ること自体が悪いわけではありません。
ただ続けたいなら最初は遅さを味方にするほうが楽です。
力みと呼吸の関係
もう一つの原因が、体の力みです。
肩に力が入ると、胸が締まって呼吸が浅くなります。
浅い呼吸は酸素をうまく取り込めず、すぐ苦しくなります。
楽器のチューニングを合わせ直すように、一度肩の力を抜いてみてください。
肩を1回すとんと落とすだけで、息のしやすさが変わることもあります。
ひとことアドバイス
苦しいと感じたら、まず速さと力みを疑ってみましょう。
体力のせいだと決めつけないでくださいね。
息が切れない「ゆっくり」の見つけ方

では、どのくらいのペースが自分にとっての
「ゆっくり」
なのでしょうか。
数字よりも、体の感覚でつかむほうが分かりやすいです。
会話できるペースが目安
一番シンプルな目安は、走りながら会話ができるかどうかです。
隣に誰かがいると想像して、短い言葉を口に出してみてください。
息が続いて話せるなら、それがちょうどいいペースです。
逆に一言も話せないほど苦しいなら速すぎます。
このペースは想像よりずっと遅くて、拍子抜けするかもしれません。
でもその遅さこそが続けるための土台になります。
歩くを混ぜていい
ずっと走り続けなければ、と思う必要はありません。
3分走って1分歩く、これを繰り返すだけでも立派な練習です。
歩きを混ぜると、心拍が落ち着いて呼吸が整います。
結果としてトータルで動ける時間が長くなります。
マラソンの中盤でペースを刻み直すように、走りと歩きを区切って考えると気が楽です。
フォームは脱力から
フォームを意識するなら、まず力を抜くことからです。
腕は軽く曲げて、振るというより添えるイメージで動かします。
歩幅も無理に広げず、足が体の真下に着く感覚を大事にしてください。
正直フォームの正解は人それぞれで、僕もまだ模索中です。
ただ力みを減らす方向に整えると、たいてい走りは楽になります。
無理なく続けるための小さな習慣

走りに慣れてきたら、続けるための工夫も少し意識してみましょう。
大きな目標より、小さな習慣のほうが体に根づきます。
距離より時間で考える
何キロ走るかを目標にすると、達成できない日に落ち込みやすくなります。
そこでおすすめなのが、距離ではなく時間で区切る方法です。
今日は15分だけ動く、と決めれば気持ちのハードルが下がります。
調子がよければ伸ばせばいいし、しんどければ短くていい。
この自由さが、続ける人とやめてしまう人の分かれ道になります。
走る前後の整え方
走る前に、軽く体を動かしておくと走り出しが楽になります。
その場で足踏みを30秒、肩を回して10回ほどで十分です。
走り終わったあとは、ふくらはぎと太ももを軽く伸ばしておきましょう。
このひと手間が、翌日のだるさを和らげてくれます。
庭に水をやるように、走ったあとの体を毎回ねぎらう感覚です。
ひとことアドバイス
続けるコツは、頑張りすぎないことです。
物足りないくらいで切り上げると、また走りたくなりますよ。
今日からできること

走るとすぐ息が上がるのは、向き不向きの問題ではありません。
ペースと力みを見直すだけで、走れる時間はぐっと延びます。
- 会話できる速さまでペースを落とす
- 苦しくなったら歩きを混ぜる
- 距離ではなく時間で目標を決める
どれも今日の一歩から試せることばかりです。
速さを手放した分だけ、走ることはきっと楽になります。
ひとことアドバイス
誰かと比べる必要はありません。
昨日の自分より少し長く動けたら、それでもう前進です。
ぜひ次に走るときは、いつもの半分の速さから始めてみてください。