静かな室内プールの水面とコースロープ

泳ぐと体が沈む、力を抜けば自然と浮いてくる

「プールで何度泳いでも、すぐに体が沈んでしまう」

そんなふうに感じたこと、ありませんか。

水面をスイスイ進む人を見ると、自分だけ重りを背負っているような気がしてきますよね。

ある土曜の朝の市民プールで、成人クラスのMさんがこぼしていました。

一生懸命に手をかいているのに、進むどころか脚から沈んでいく…

力を入れるほど沈むなんて、ちょっと理不尽に感じます。

でも実は、沈む原因の多くは

「力の入れすぎ」

にあります。

 

H.K.
浮く感覚を取り戻すコツを、僕なりに一緒に整理していきますね。

 

 

 

なぜ体は沈んでしまうのか

 

静かな室内プールの水面とコースロープ

 

そもそも人の体は、本来そこそこ浮くようにできています。

肺に空気が入っていれば、何もしなくても水面近くに留まれる人がほとんどです。

それなのに沈んでしまうのには、いくつかの理由があります。

まずは犯人探しから始めてみましょう。

 

力みが浮力を奪う

 

水に入った瞬間、肩に力が入っていませんか。

体がこわばると関節が縮こまり、一本の固い棒のように沈みやすくなります。

逆に、脱力したクラゲのような体ほど水にやさしく受け止めてもらえます。

力を抜くというのは、決してサボることではありません。

水に体重を預ける、いわば信頼のようなものだと僕は思っています。

 

顔を上げすぎていませんか

 

沈む人にとても多いのが、顔を前に上げすぎる姿勢です。

頭は意外と重く、その重さは体重のおよそ1割とも言われています。

顔を高く上げるほど、シーソーのように下半身が水中へ落ちていきます。

視線をプールの底へ向けるだけで、腰の位置がふっと上がる人は少なくありません。

 

重心が脚に寄っている

 

浮く姿勢の鍵は、重心と浮力の中心のバランスにあります。

脚を下げたまま泳ぐと、つま先側がアンカーのように沈んでいきます。

お腹を軽く引き上げ、体をまっすぐ一枚の板に近づける意識が役立ちます。

 

H.K.
僕も最初は、脚が砂袋みたいに重く感じていました。

 

ひとことアドバイス

沈む自分を責めなくて大丈夫です。

まずは原因を一つずつほどいていきましょう。

 

H.K.
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H.K.
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浮く感覚をつかむ練習

 

プールであお向けに浮かぶ人の姿

 

原因がわかったら、次は体に浮く感覚を覚えてもらう番です。

難しい泳ぎ込みは必要ありません。

地味だけれど効く、土台づくりの練習を紹介します。

 

け伸びから始めよう

 

浮く感覚づくりの基本は、け伸び(ストリームライン)です。

壁を軽く蹴って、両手を頭の上で重ね、体をまっすぐ伸ばして滑るだけです。

手のひらを重ねて耳を腕で挟むと、上半身が水面に近づきます。

そのまま5メートルほどスーッと進めれば合格です。

泳ぐ前のたった数回でも、姿勢の土台はぐっと変わります。

 

力を抜く合図を覚える

 

とはいえ、いきなり脱力しろと言われても難しいですよね。

正直に言うと、僕も力を抜くのが一番苦手な部分でした。

おすすめは、息をふっと吐いて肩を落とす合図を一つ決めることです。

メガネのピントを合わせ直すように、入水の前に一度肩の高さを確認します。

脱力 → 浮く → 進む、という順番を体が覚えると、泳ぎが軽くなります。

 

ポイント

浮くための力みは、ほとんどの場合むしろ逆効果です。

抜く勇気が浮力を引き出します。

 

浮いて待つ時間を作る

 

泳ぐことに必死になると、浮く感覚を味わう余裕がなくなります。

そこで、浅いプールであお向けに寝て、ただ浮いて待つ練習を入れてみてください。

風船を水に沈めようとしても勝手に戻ってくる、あの感覚に近いものを体で確かめます。

20秒ほど力を抜いて浮けたら、それだけで大きな前進です。

 

H.K.
浮いて待つだけの時間、地味だけど一番効いた気がします。

 

沈まない体を日常で育てる

 

け伸びで水中をまっすぐ滑る泳ぎの様子

 

浮く姿勢は、プールの中だけで完成するものではありません。

陸の上での体の使い方も、じわじわと泳ぎに効いてきます。

 

体幹の張りを保つ

 

まっすぐ浮くには、お腹と背中で体を軽く支える力が要ります。

ここがゆるむと、腰から折れて下半身が沈んでいきます。

プランクのような体幹トレーニングを、週に2〜3回取り入れるのもおすすめです。

糸でピンと張った一本のロープを思い浮かべると、感覚がつかみやすくなります。

 

泳ぐ前のリラックス

 

緊張したまま入水すると、体はどうしても固まります。

更衣室で肩を回したり、首をゆっくり倒したりするだけでも違います。

ただし、これがすべての人に同じように効くとは限りません。

自分の体が一番ゆるむ合図を、少しずつ探していけば十分です。

ひとことアドバイス

焦らないでくださいね。

浮く感覚は、忘れたころに体がふっと思い出してくれます。

 

今日からできること

 

プールサイドでリラックスして休む泳ぎ手

 

沈む原因の多くは、能力ではなく力みと姿勢にありました。

裏を返せば、力を抜いて姿勢を整えるだけで、体は自然と浮いてくれます。

 

  • 入水前に肩を一度落として、力みの合図をリセットする
  • 泳ぐ前にけ伸びを数回、視線はプールの底へ向ける
  • あお向けで20秒、ただ浮いて待つ時間を作る

 

どれも特別な道具はいりません。

次にプールへ行ったら、まずは浮いて待つところから始めてみてください。

一人でも、水の上でちゃんと強くなれますよ。

 

H.K.
準備が整えば、泳げる距離は思ったより早く伸びていきますよ!


 

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