ジムのインクラインベンチで角度を調整するトレーニング風景

インクラインベンチプレスの角度は何度がベスト?大胸筋上部の効かせ方

「インクラインベンチプレス、角度は何度に設定すればいいんでしょうか?」

「30度、45度、60度。表示はあるけれど、どれが正解か分からなくて毎回適当に動かしています」

こんな声を、ジムでよく耳にします。

たしかに、可変式のベンチには角度の目盛りがいくつもついていて、どこに合わせるかで効く場所が変わります。

ある平日の夜、ジムでインクラインベンチの前に立っている20代くらいの男性を見かけました。

角度を1段ずつ動かしては、首をかしげて、また戻す。

たぶん、正解が分からずに迷っていたのでしょう。

そんな迷いを、少しでも軽くさせてください!

 

H.K.
今日は、インクラインベンチプレスの角度の選び方を、大胸筋上部に効かせる視点で整理していきますね。

 

 

 

角度が変われば、効く場所も変わる

 

ジムのインクラインベンチで角度を調整するトレーニング風景

 

まずは一番大事なところから整理します。

インクラインベンチプレスは、ベンチの角度を傾けることで大胸筋の上部に刺激を集める種目です。

角度が浅ければフラットベンチに近づき、角度が深ければショルダープレスに近づきます。

つまり、角度のつまみ一つで効く場所が連続的に変わっていく、そういう種目です。

 

30度は大胸筋全体寄り、上部にも軽く効く

 

30度は、フラットベンチプレスとインクラインのちょうど中間あたり。

大胸筋全体に刺激が残りつつ、上部にも軽く効くゾーンです。

「フラットだと上部に物足りないけれど、急に角度を上げるのは怖い」

そんな方の入り口に向いています。

 

45度は大胸筋上部にもっとも効きやすい角度

 

研究や現場感覚で言われている大胸筋上部に一番効きやすい角度は、おおむね30〜45度です。

その中でも45度は、上部の張りを実感しやすい角度として知られています。

鎖骨の下あたりに重さがじんわり乗る感覚があれば、その角度はあなたに合っているサインです。

 

60度を超えると肩のトレーニングに近づく

 

角度を60度以上に上げると、刺激の中心が大胸筋上部から三角筋前部へとずれていきます。

つまり、胸ではなく肩のトレーニングに近くなります。

「インクラインなのに、なぜか肩ばかり疲れる」

と感じる方は、角度が高すぎる可能性があります。

胸を狙うなら、いったん45度まで下げて感覚を確かめてみてください。

 

ひとことアドバイス

角度に絶対の正解はありませんが、迷ったらまず45度。そこから自分の効き感に合わせて微調整するのが安全です。

 

H.K.
僕もインクラインを始めた頃は60度くらいでやっていてずっと肩ばかり疲れていましたが、45度に下げてようやく「胸に乗る」感覚がつかめました。
H.K.
また手首がブレやすい種目なので、リストラップで支えるだけで挙上が安定しますよ。

 

 

体に合う角度の見つけ方

 

可変式インクラインベンチの角度を確認する手元

 

「45度が基本」と言っても、体の硬さや肩の可動域は人それぞれです。

同じ角度でも、効き方は人によってまるで違います。

ここからは、自分にとって最適な角度を見つけるための、具体的な手順を紹介します。

 

最初は軽い重量で3つの角度を試す

 

20kgのバーだけ、あるいは10kgのダンベル2つでかまいません。

30度、45度、60度の3段階で、それぞれ10回ずつ動かしてみてください。

狙いは挙上ではなく、効いている場所を確かめることです。

鎖骨の下、胸の中央、肩の前。どこに一番疲労感が残るかをチェックします。

 

肩が硬い人は30〜35度から始めると安全

 

肩関節の可動域が狭い方は、いきなり45度に挑むと肩を痛めることがあります。

デスクワークが長い方や、肩こりが慢性化している方は要注意です。

そういう場合は30度や35度から始めて、徐々に角度を上げていくのが安全です。

2〜3週間ごとに5度ずつ調整していくイメージで十分です。

 

上部を厚くしたいなら45度を中心に固定する

 

明確に

「大胸筋上部を厚くしたい」

と決めているなら、45度を週1〜2回、固定して取り組むのが近道です。

毎回角度を変えるよりも、同じ角度で重量や回数を積み上げたほうが、上部の成長は早く感じやすいです。

3か月続けてみて、鏡の前で胸の上端のラインが少し前に出てきたら、効いている証拠です。

 

ポイント

角度探しは「軽い重量で3パターン試す → 効いた場所を記録 → 次回から固定」の3ステップで決まります。1回で決めようとせず、2〜3回かけて見極めてください。

 

一人で安全に取り組むコツ

 

セーフティバーを設定したインクラインベンチプレスの準備風景

 

インクラインベンチプレスは、フラットベンチプレスより重量が落ちる種目です。

普段のフラットと同じ重量を載せると、潰れたときに胸の上で止まってしまい、起き上がれなくなる危険があります。

一人で取り組むなら、安全への意識はフラット以上に必要です。

 

重量はフラットベンチの7割が目安

 

フラットベンチプレスで60kgを扱える方なら、インクラインは40〜45kgあたりが目安です。

角度が変わるだけで、扱える重量はぐっと落ちます。

見栄を張らず、最初は軽めから入って、フォームと角度の感覚をつかんでください。

 

手幅はフラットより少し狭めにする

 

インクラインのときは、フラットベンチプレスより手幅をこぶし1つ分ほど狭めにすると、大胸筋上部に乗りやすくなります。

広すぎると肩関節に負担がかかりますし、刺激も分散してしまいます。

鎖骨の真下にバーが下りる軌道をイメージするのがおすすめです。

 

セーフティバーは胸の少し下に必ず設定する

 

パワーラック内でインクラインを組むときは、セーフティバーを胸の少し下に設定してください。

潰れたときに、バーが胸を圧迫する前に受け止めてくれます。

「ちょっとくらい大丈夫」

と省略する人もいますが、これだけは省かないでほしい部分です。

 

H.K.
セーフティバーは使う前提で位置を決める、これだけで安心感がぐっと変わります。

 

今日からできること

 

トレーニング後にメニューをノートに記録する手元

 

インクラインベンチプレスは、角度ひとつで効く場所が変わる、繊細で楽しい種目です。

「なんとなく60度」

で続けて肩ばかり疲れていた方も、今日からは45度を基準にしてみてください。

そして、自分の体に合う角度を、軽い重量から探していけば大丈夫です。

 

  • 次のジムで30度・45度・60度を10回ずつ試す
  • 一番「鎖骨の下」に効いた角度をメモする
  • その角度を3か月、週1〜2回固定で取り組む

 

ひとことアドバイス

角度探しは焦らなくて大丈夫です。

3回くらいジムに通って一つずつ確かめていけば、自分の角度は必ず見つかりますよ!

 

ぜひ次のトレーニングから、角度を意識して取り組んでみてください。

 

 

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