以前、身体を休める休養法の一つとして、あえて身体を動かす「アクティブレスト」のご紹介をしましたが、そうは言ってもトレーニング後やオフの日はダラダラして過ごしたいと思う方は多いではないでしょうか。
さらには、そんなダラダラ過ごす休養に罪悪感を抱いたことがある方も多いはず。(頑張ってトレーニングしている人ほど、「サボっているかも…」っと不安になるかもしれません。)
大丈夫です、安心してください。
そんなダラダラして過ごす休養法、「パッシブレスト(消極的休養)」を深く知れば、安心して心置きなく休日を休むことができるでしょう。
ぜひ最後までご覧ください。
パッシブレストとは
パッシブレスト(Passive Rest)とは、“積極的に体を動かさず、静的に体を休める休養法”を指します。
言い換えれば、「何にもしないことが目的の休養」です。
睡眠や入浴、マッサージなどがパッシブレストに該当します。
トレーニングで酷使した筋肉や神経系をじっくり回復させるためには、この“パッシブ”な時間が非常に重要なのです。
効果
パッシブレストには、筋トレの効果をサポートする様々な効果があります。
具体的な効果
- 筋肉の回復の促進:
トレーニングで微細損傷した筋繊維は、休養中に修復され、より強くなっていきます。→超回復 - 成長ホルモンの分泌を促す:
特に睡眠中には成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復・成長が進みます。
疲労の回復(身体&メンタル):
神経系や内臓も回復することで、全体的なパフォーマンスの底上げに。→モチベ維持の方法次のトレーニングへの集中力UP:
脳と心もリフレッシュされ、より良いトレーニングが可能になります。
パッシブレストが必要な理由
筋肉は“鍛えたとき”ではなく、“休んでいるとき”に成長する、という言葉があります。
これはまさにパッシブレストの重要性を物語っています。
トレーニングにより筋繊維はダメージを受け、それを修復・超回復することで筋肥大が起こります。
もし休養が足りないと、修復が追いつかず、筋肉がむしろ分解されてしまうことも。
特に強度の高いトレーニングを行った日や、疲労が溜まっていると感じた日は、「あえて何もしない選択」をすることが、筋トレ成功の秘訣なのです。
パッシブレストが不足するとどうなる?
パッシブレストが不足すると、以下のような不調が起こる可能性があります。
筋肉痛の長期化
トレーニングのモチベーション低下
睡眠の質が下がる
ホルモンバランスの乱れ
怪我やオーバートレーニング症候群のリスク上昇
パッシブレストの具体例
パッシブレストは、何も寝るだけではありません。
以下のような行動も、全て立派な“休養”です!
パッシブレストの種類 | 内容とポイント |
---|---|
睡眠 | 1日7〜9時間を目安に。夜更かしは避け、深い睡眠を意識。 |
昼寝(パワーナップ) | 15〜30分程度でOK。夕方以降は避ける。 |
ストレッチ | 軽めのリラックスストレッチは血流促進にも◎ |
入浴 | 38〜40℃のぬるま湯でゆったり。副交感神経を優位に。 |
マッサージ | 筋肉のコリや張りをほぐすことで回復促進。 |
リラックスタイム | ソファでのんびり、映画鑑賞、音楽を聴く、読書など。 |
アクティブレストとの違いと使い分け
筋トレに効果的な休養法には、アクティブレストという概念もあります。
これは「軽く体を動かすことで血流を良くし、疲労を抜く休養法」です。
ウォーキングや軽いストレッチ、ヨガなどが該当します。
以下の表にまとめました。
パッシブレスト | アクティブレスト | |
---|---|---|
休養の方法 | 静的に休む(体を動かさない) | 軽度に動かして回復を促す |
効果 | 神経・筋肉・メンタルの回復 | 血流促進・筋肉の張り解消 |
適した場面 | 疲労困憊の日、睡眠不足時 | 軽い筋肉痛、翌日も運動する日 |
例 | 睡眠・昼寝・入浴・何もしない | ウォーキング・軽ストレッチ |
使い分けのポイント
疲労度が高いとき:パッシブレストで完全休養
軽い疲労や筋肉痛のとき:アクティブレストで血流UP
パッシブレストの注意点
休むことは大切ですが、注意しなければならないこともあります。
・長期の完全休養はNG:
2〜3日以上の運動ゼロ状態は筋力・持久力の低下につながる可能性があります。
・食事をおろそかにしない:
「休みだから」と食事まで抜くのはNG。回復のためにはたんぱく質・ビタミン・糖質の摂取が重要です。
・スマホや夜更かしで睡眠を妨げない:
特にブルーライトやアルコールの摂取は深い睡眠を阻害します。
まとめ
パッシブレストは、筋トレ効果を高めるために欠かせない「見えないトレーニング」です。
なにもしないことが筋肉のための最善の選択である日も、確実にあります。
焦らず、無理せず、そしてしっかり休みながら。
自分の体と心の声を聞きつつ、休養もトレーニングの一部として取り入れていきましょう!